風邪をひいた後や季節の変わり目で、口唇ヘルペスが出てしまった…
疲れがたまっていて帯状疱疹になってしまった…
単純疱疹(口唇ヘルペスなど)も帯状疱疹もヘルペスウイルスの感染が原因で発症します。
一度ヘルペスウイルスに感染すると、神経の中に一生住みついてしまいます。
普段はヘルペスウイルスは免疫によって押さえ込まれているため、症状は出ません。
しかし、風邪や疲れなどによる免疫力低下などが原因となって、ヘルペスウイルスが活性化することで発症します。
そのヘルペスウイルスをやっつける飲み薬がファムビルです。
ジェネリックの「ファムシクロビル」も発売されています。
ファムビルは薬価が高いため、ジェネリックを希望されることをオススメします。
ジェネリック医薬品の特徴や選択するメリットについてはこちらの記事で解説しています。ぜひご覧ください。
【薬剤師が解説】ジェネリック医薬品でお薬代を賢く節約!【お得な後発品】せいまる
神経に沿って疱疹ができ、ピリピリしていて痛いのが特徴です…
ファムビルを飲んで治しました。
この記事では皮膚科系薬剤師のせいまるが、ヘルペス・帯状疱疹のお薬「ファムビル」についてわかりやすく解説します。
この記事でわかること
ファムビルとは
ファムビルは錠剤タイプのお薬です。
有効成分は「ファムシクロビル」という抗ウイルス作用のある成分です。
単純疱疹(いわゆる口唇ヘルペス)や帯状疱疹の原因であるヘルペスウイルスを標的とした抗ウイルス薬です。
ファムビルの効果
ファムシクロビルの作用機序のメカニズムは少し難しいので読み飛ばして大丈夫です。
ファムシクロビルはヘルペスウイルスに感染している細胞の中でチミジンキナーゼによってリン酸化されてペンシクロビルという成分に変化します。
ペンシクロビルはヘルペスウイルスのDNAポリメラーゼを阻害することでヘルペスウイルスの増殖を抑えます。
代謝されてから効果を発揮するお薬はプロドラッグと呼ばれています。
そのため、他の細胞に及ぼす影響が少ないと考えられています。
また、バイオアベイラビリティ(血中への移行のしやすさ)も高く、効果の持続時間が長いのが特徴です。
ファムビルのメリット
単純疱疹(口唇ヘルペスなど)と帯状疱疹の両方に適応も持っています。
ファムシクロビルはお薬の吸収率が高く、効果が長持ちします。
そのため、1日3回の服用で効果を発揮します。
ファムビルの飲み方
ファムビルは、単純疱疹と帯状疱疹で飲む量が変わります。
用法用量
1回250mg(250mgを1錠)を1日3回
原則5日間服用します。
1回500mg(250mgを2錠)を1日3回
原則7日間服用します。
症状や年齢などによって服用する量は変わる場合があります。必ず医師や薬剤師の指示に従って服用してください。
飲み忘れたときは
万が一、飲み忘れに気がついた場合は気がついたときに1回分を服用します。
次の服用時間まで短い時は服用せずに1回分をスキップします。
飲むタイミングに迷ったときはかかりつけの医師または薬剤師に相談してください。
飲み合わせ
ファムビルには飲み合わせに注意する必要があるお薬があります。
- プロベネシド
ファムビルの排泄が遅れて効果が強く出る可能性があるため。
お薬を処方&調剤してもらう時には、必ず薬剤師または医師にお薬手帳を提示しましょう。
飲み合わせを確認してもらうことができます。
お薬手帳のお得な活用法やメリットについて解説しています。合わせてご覧ください。
【薬剤師が解説】お薬手帳があればお薬代金がお得に?メリットを解説!ファムビルの注意点
腎機能に注意
ファムシクロビルは主に腎臓から排泄されるため、腎機能が低下している場合は投与量の調整が必要になります。
腎機能が低下している恐れや不安がある場合は必ず医師または薬剤師に相談してください。
ファムビルの副作用
ファムビルの副作用頻度はそこまで高くはありませんが、万が一以下の様な症状が現れたときはすぐに医師または薬剤師にご相談ください。
- 考えがまとまらない、判断や考えがおかしくなる
- 幻覚・幻聴(ないものが見えたり、誰もいないのに話し声や 物音が聞こえたりする)
- 意識がなくなる
- 高熱を伴い、目の充血や口のただれが出てきた(発疹・斑点)
- (患部とは別に)広範囲に発疹(ぶつぶつや斑点)が出てきた
- 薬を飲む前に比べて尿量が減った、または尿がほとんど出ない
- むくみが出た
- 赤褐色の尿が出た
- 手足・肩・腰などの筋肉痛
- 脱力感(手足に力が入らない)など
以上の様な症状が現れたり、少しでも不安なことがあれば、すぐに医師または薬剤師にご相談ください。
まとめ
- ファムビルは単純疱疹・帯状疱疹のどちらにも使用できます。(用量が異なります)
- 単純疱疹(口唇ヘルペスなど)の場合は1回250mgを1日3回5日間服用します。
- 帯状疱疹の場合は11回500mgを1日3回7日間服用します。
- 用量は症状や腎機能によって変わります。必ず医師の指示通りに服用してください。
- 帯状疱疹とわかったらできるだけ早くの服用するほど効果的です。
- 帯状疱疹の場合、目安として皮疹が出てから5日以内が望ましいです。
- そのため、帯状疱疹が疑われる場合はすぐに受診するのが理想的です。
帯状疱疹には新薬のアメナリーフも発売されました。
1日1回の服用で帯状疱疹を治療するお薬です。
アメナリーフの効果や飲み方についてはこちらの記事でまとめています。合わせてご覧ください。(新しいタブで開きます)
【薬剤師が解説】帯状疱疹を1週間で治療!アメナリーフの効果・飲み方・副作用最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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せいまる