誰もが一度は経験したことがあるニキビ。外見上の問題は年齢に関係無く、とても気になってしまいます。
「一刻も早く治したい!」と思いますよね。しかし、ニキビはなかなか治ってくれません。
そこで、皮膚科に特化した薬剤師のせいまるが、ニキビの薬の正しい使い方やスキンケア方法を解説します。
いろんな方法やお薬を調べて試してみたけどなかなか治らない…そんな悩みを解決します!
せいまる
ニキビの治療に使われる漢方薬に十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)があります。
十味敗毒湯は体の内側からニキビになりにくい体質に改善していくという効果があります。
この記事ではニキビに使われる漢方薬の「十味敗毒湯」についてわかりやすく解説します。
ニキビ治療に使用されるお薬の塗り薬の使い方・塗る順序について詳細にまとめています。実際にお薬を使う前にぜひ確認してください。
【薬剤師が解説】ニキビ治療薬まとめ!塗り薬&飲み薬【2019保存版】 【薬剤師が解説】ニキビ治療薬の塗りかた&塗る順序【完全ガイド】十味敗毒湯とは
十味敗毒湯は体の内側からニキビになりにくい体質に改善していくという効果があります。
直接的にニキビを治すというわけではありませんので、他の塗り薬や飲み薬とセットで使われるのが一般的です。
粉状のお薬と錠剤タイプのお薬があります。
十味敗毒湯の効果
漢方では人の体を潤すものを『水(すい)』と呼んでいます。
『水』が滞るタイプにはじんましんや湿疹、化膿などの皮膚疾患があります。
十味敗毒湯は『水』や熱を発散させて、皮膚の余分なものを取り除きます。その効果により、皮膚の湿疹や、ジュクジュクした炎症を正常に戻していくという処方です。
十味敗毒湯の体質改善効果は時間をかけて発揮されます。焦らずゆっくり待ちましょう。
- 紫胡(サイコ)
- 桔梗(キキョウ)
- 川芎(センキュウ)
- 茯苓(ブクリョウ)
- 防風(ボウフウ)
- 甘草(カンゾウ)
- 生姜(ショウキョウ)
- 荊芥(ケイガイ)
- 毒活(ドクカツ)
- 桜皮(オウヒ)
これらの生薬からエキスを抽出して粉末や錠剤にしています。
十味敗毒湯の飲み方
用法用量
漢方のお薬であるために空腹時に服用するのが一般的です。
1日数回、食前(食事の30分前)や食間(食事の2時間後)に服用します。
飲み忘れてしまった場合や、タイミングが難しい場合は食後などに飲んでも大丈夫です。
空腹時がより理想的ではありますが、効果に大きく違いが出るとは考えられていません。
飲み合わせ
漢方薬であるため、飲み合わせは問題ないことが多いのですが、甘草(カンゾウ)を含む漢方薬と一緒に過剰に摂取すると偽アルドステロン症という症状が出ることがあるため、注意が必要です。
お薬を処方&調剤してもらう時には、必ず薬剤師または医師にお薬手帳を提示しましょう。
飲み合わせを確認してもらうことができます。
お薬手帳のお得な活用法やメリットについて解説しています。合わせてご覧ください。
【薬剤師が解説】お薬手帳があればお薬代金がお得に?メリットを解説!十味敗毒湯の注意点
副作用
十味敗毒湯の副作用は比較的少ないです。
しかし、副作用が全く起こらないということではないため、注意が必要です。
偽アルドステロン症
ミオパチー(手足の脱力感・しびれなど)
これらの症状が現れる可能性があります。
服用して気になる症状がありましたら、かかりつけの医師や薬剤師に相談してください。
偽アルドステロン症とは
漢方薬全般の副作用に偽アルドステロン症があります。
カンゾウやその成分であるグリチルリチンを過剰に摂取した場合に発症する可能性があります。
原因
偽アルドステロン症は甘草やその主成分であるグリチルリチンを過剰に摂取することで起こります。
甘草やグリチルリチンは漢方薬や風邪薬、胃腸薬などに含まれています。
症状
体内に塩分と水が溜まりすぎることで血圧が上がったり、カリウムの喪失が起きます。
カリウムは筋肉にとって必要なミネラルです。
そのため筋肉の異常などがあらわれます。
代表的な症状には以下があります。
- 手足の力が抜ける
- 血圧が上がる
- 筋肉痛
- 手足のしびれ
- むくみ
- こむら返り
- 吐き気など
このような症状がある場合は偽アルドステロン症の可能性があります。早期発見・対策が大切です。
すぐに服用を中断して早急に医療機関を受診してください。
まとめ
- 十味敗毒湯は食前や食間に服用します
- ニキビになりにくい体質に改善していく漢方薬です
- 体質改善効果はゆっくりと発揮されます。
- 必ず指示された用法容量を守って服用してください
- 副作用が疑われるときは医師や薬剤師に相談しましょう
ニキビ治療ではお薬の治療だけではなく生活習慣の改善やメンタル面でのケアも大切です。
とくにストレスは皮脂の分泌を高めるため、ニキビの悪化の原因になります。
日常のスキンケアに加えて、ストレスを溜めないようにすることが大切です。
ニキビの原因についてはこちらの記事でまとめています。合わせてご覧ください。
【薬剤師が解説】ニキビの原因はコレ!原因別の対策を総まとめ!ニキビ治療に使用されるお薬の塗り薬の使い方・塗る順序について詳細にまとめています。実際にお薬を使う前にぜひ確認してください。
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