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【薬剤師が解説】シナールの効果・飲み方・副作用【ビタミンC・美白効果】

シナールの効果・飲み方・副作用のアイキャッチ画像

ビタミンCと聞くと美容健康に良いビタミンというイメージがありますね。

ビタミンCはメラニン色素による色素沈着を防ぐ作用があるため、美白効果を持つとされています。

皮膚科領域では肝斑などのシミの治療やニキビなどの炎症による色素沈着の予防・治療によく使用されます。

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シナールには他にもたくさんの良い効果があります。

ビタミンCのお薬としてよく使用されるシナール配合錠はビタミンCパントテン酸を有効成分として含むお薬です。
顆粒タイプのシナール配合顆粒もあります。

この記事では皮膚科系薬剤師のせいまるが、シナール配合錠・顆粒について解説します。

シナールとは

シナールには錠剤タイプと顆粒タイプのお薬があります。

シナール配合錠は1錠中にビタミンC(アスコルビン酸)を200mgパントテン酸を3mg含みます。

シナール配合顆粒は1g(1包)中にビタミンC(アスコルビン酸)を200mgパントテン酸を3mg含みます。

シナールは配合錠も配合顆粒も同じ量の有効成分が含まれています。

ちなみに…名前の由来は

 

ビタミンC+nalで…

 

美白→(肌が)白くなる→しろなる→しなーる

 

だそうです…

 

シオノギ製薬さんの全力のダジャレですね!

ビタミンC(アスコルビン酸)のはたらき

ビタミンCはアスコルビン酸とも呼ばれます。

ビタミンCは体内で様々な働きを担っているビタミンです。

ビタミンCは人の体では作ることができないので、食事から摂取する必要があります。

メラニン色素の生成を抑制

メラニンの生成を抑えることで炎症が原因の色素沈着やシミができにくくなります。

美白効果はこの作用によるものです。

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肝斑などのシミ治療ではトラネキサム酸(トランサミン)とのセット処方がよく見られます。

トラネキサム酸にメラニン生成抑制作用があるため、シナールとセットで服用することで、美白相乗効果が期待されます。

トラネキサム酸についてはこちらの記事で解説しています。合わせてご覧ください。

トラネキサム酸の効果・飲み方・副作用のアイキャッチ画像 【薬剤師が解説】トラネキサム酸の効果・飲み方・副作用【美白効果・トランサミン】

抗酸化作用

抗酸化作用を持つことにより、酸化ストレス(酸素によって細胞が傷つけられること)を軽減します。

酸化よって体の細胞が傷つけられるのを防ぎ、細胞の老化を防ぐ働きがあります。

コラーゲンの生成

コラーゲンはタンパク質の一種です。コラーゲンはタンパク質の約30%を占めており、私たちの体を構成する上で重要な成分です。

コラーゲンは細胞同士を結びつけたり支えたりする働きを持ち、特に肌に多く含まれており、肌の健康を保つのに必須のタンパク質です。

コラーゲンが不足すると、肌のバリア能力が失われ、ニキビや肌荒れの原因になります。

ビタミンCはコラーゲンを合成するために必須のビタミンです。

その他の効果

他にも…

  • 皮脂の分泌を抑制してニキビになりにくい肌に
  • 免疫力を上げる
  • アレルギー反応を起こしにくくする

など、様々な効果があります。

パントテン酸(ビタミンB5)のはたらき

パントテン酸はビタミンB5とも呼ばれます。

パントテン酸にはビタミンCと一緒に体に入ることで、ビタミンCのはたらきを助ける効果があります。

そのため、シナールにはビタミンCが効率的に働くことができるように、パントテン酸が配合されています。

ビタミンCのはたらきを補助

美肌ビタミンであるビタミンCの働きを助けることで相乗効果が期待できます。

肌のターンオーバーを促進

肌細胞の生まれ変わりを助けることでターンオーバーを促します。

また、肌のバリア能力も強化するため、外的刺激や乾燥に強くなります。

バリア能により肌の潤いを保ちます。

代謝を活性化

肌をはじめ、体の様々な組織が正常に働けるようにします。

代謝は体の細胞にとって重要な働きです。

他にも様々の効果があります。

シナールの飲み方

用法用量

1回1〜3錠または1〜3gを1日1〜3回服用します。

ビタミンCは水溶性ビタミン(体に止まりにくい性質のビタミン)であるため、体内に長時間留まりません。

そのため、できるだけ服用タイミングを分散させて一日の中でまんべんなく服用するのが理想的です。

一気にたくさん飲むといいわけではありません。

皮膚の状態や年齢などによって用法用量は変わる場合があります。必ず医師や薬剤師の指示に従って服用して下さい。

飲み忘れたときは

もし飲み忘れに気がついたときは、その時点で1回分を服用して下さい。

シナールはビタミンCのお薬であるため過剰に摂取しても尿として体から排泄されます。そのため、服用タイミングが多少接近していても大丈夫です。

次の服用時間がかなり近い場合は服用せずに1回分をスキップすることもできます。

飲むタイミングに迷った時はかかりつけの医師や薬剤師に相談しましょう。

飲み合わせ

シナールは飲み合わせに注意するお薬は特にはありません。

しかし、ほかのビタミンCなどのサプリメントを摂取すると、過剰摂取になる可能性もあります。

シナールと一緒にサプリメントを併用する場合は、薬剤師に相談されることをおすすめします。

お薬を処方&調剤してもらう時には、必ず薬剤師または医師にお薬手帳を提示しましょう。

飲み合わせを確認してもらうことができます。

お薬手帳のお得な活用法やメリットについて解説しています。合わせてご覧ください。

お薬手帳があればお薬代金がお得に?メリットを解説!のアイキャッチ画像 【薬剤師が解説】お薬手帳があればお薬代金がお得に?メリットを解説!

服用できない方

ビタミンCもパントテン酸も体に必要なビタミン類であるため、基本的に服用できない方はいません。

妊婦さんや授乳婦さんも栄養補給として服用することがあります。

副作用

ビタミンCには腸の蠕動運動(食べ物などを運ぶための運動を)を活性化させる働きがあります(便秘を解消してくれるイメージです)。

しかし、その蠕動運動も活発になりすぎると下痢の症状などが出ます。

そのため、シナールを過剰摂取すると、副作用として、消化器系の症状が出ることがあります。

ごく稀にですが、副作用として以下のような症状が出ることがあります。

  • 胃部不快感
  • 悪心・嘔吐
  • 下痢など

過剰摂取などが原因でこれらの副作用が見られることがありますが、かなり低い確率です。

万が一このような症状が見られた場合は服用を中断して医師または薬剤師に相談してください。

ビタミンCやパントテン酸は本来は食べ物に含まれているものです。そのため、シナールは比較的安全性の高いお薬であると言えます。

スキンケアの基本は保湿ケア

皮膚科での治療は飲み薬だけではなく、保湿のケアも重要です。

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スキンケアでは保湿が最も重要といっても過言ではありません。

保湿剤は薬局やドラッグストアでも購入できます

薬局などで買える保湿剤にHPクリームなどがあります。

HPクリームは有効成分としてヘパリン類似物質を含みます。

ヘパリン類似物質を0.3%含むため、有効成分の濃度はヒルドイドと同じ量含まれています。

よって、HPクリームはヒルドイドやビーソフテンとして知られている医療用の保湿剤の一般用医薬品版という位置付けと言えます。

一般用医薬品は医師の処方箋が必要なく、保険も使用しないので、薬局やドラッグストアで必要な時に、必要な分だけ、自由な量を購入することができるのが特徴です。

現在、保湿剤の適正使用が問題となっています。

病院からの大量の保湿剤の処方が問題視されており、今後、場合によっては保湿剤の処方が制限されたりする可能性も考えられます。

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そうならないためにも、保湿剤がたくさん欲しい時は薬局やドラッグストアで購入しましょう。

ネット購入も可能

一般用医薬品であるため、楽天などのネット通販でも購入が可能であり、通常のドラッグストアで購入するよりもお得に購入できる場合があります。

保湿剤の処方のためにクリニックや薬局で長時間待つのは退屈だと思います。

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何よりもクリニックの受診料や薬局の調剤料が勿体無いですよね…

ネット通販などを活用してサッとお得に手に入れてしまうことをオススメします

HPクリームはヒルドイドの保湿有効成分であるヘパリン類似物質を含みますので、ヒルドイドと同様の保湿力が期待できます。

より効果的な保湿の方法について解説しています。ぜひご覧ください。

ヒルドイドの効果と正しい使い方のアイキャッチ画像 【薬剤師が解説】ヒルドイドの効果と正しい使い方【保湿剤】

まとめ

  • シナールの有効成分はビタミンCとパントテン酸です
  • メラニン生成抑制効果も持ちます
  • 抗酸化作用を持ちます
  • コラーゲンの合成作用を持ちます
  • 肌だけではなく体全体に様々なな好影響をもたらしてくれます
  • 副作用も少なく誰でも安心して服用することができます

肌や体の健康のためにも、ビタミン類はしっかりと食事から摂取することが望ましいです。

 

しかし、食事からではどうしても不足してしまう場合は、医薬品やサプリメントで補ってあげることも重要です。

ビタミンB群のお薬についても解説しています。合わせてご覧ください。

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肝斑などのシミ治療では、シナールとトラネキサム酸がセット処方されることが多いです。

トラネキサム酸にメラニン生成抑制作用があり、美白作用の相乗効果が期待されるためです。

トラネキサム酸についてはこちらの記事で解説しています。合わせてご覧ください。

トラネキサム酸の効果・飲み方・副作用のアイキャッチ画像 【薬剤師が解説】トラネキサム酸の効果・飲み方・副作用【美白効果・トランサミン】

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

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