ビタミンB類は肌荒れやニキビ、口内炎などに効果があるというイメージですよね。
特にビタミンB2は皮膚や粘膜の代謝や修復に関係しています。
皮膚科領域では主に、ニキビ、肌荒れ、しみの治療や予防に使用されます。他にも、口内炎、爪の症状などに使用されます。
フラビタンは補酵素型のビタミンB2を有効成分として含むお薬です。
せいまる
この記事では、皮膚科系薬剤師のせいまるが、フラビタンについて解説します。
この記事でわかること
フラビタンとは
有効成分として補酵素型のビタミンB2を含みます。
5mg、10mgの2つの規格があります。
補酵素型のビタミンB2とは
フラビタンに含まれる補酵素型ビタミンB2は、通常の食品やサプリメントに含まれるビタミンB2とは異なります。
通常のビタミンB2は体内に吸収されてから活性化されて補酵素型になります。
活性化されて補酵素型となって初めて代謝反応に使用されます。
つまり、一般の食品やサプリメントから摂取したビタミンB2は、体内で効果が発揮される前に活性化される必要があります。
一方で、フラビタンの有効成分である補酵素型ビタミンB2は、最初から活性化されている状態であるため、体内に吸収されると素早く効率的に働くことができます。
補酵素型のビタミンB2はフラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)と呼ばれます。
一般的なビタミンB2はリボフラビンと呼ばれ、FADとは異なります。
補酵素型ビタミンB2のはたらき
代謝を活性化させる
補酵素型ビタミンB2は糖質・タンパク質・脂質の代謝にかかわり、細胞の正常な働きを維持します。細胞の代謝が正常に行われる事で、細胞の再生力が高まります。
肌細胞の再生作用
補酵素型ビタミンB2は細胞の再生にかかわります。皮膚や粘膜、髪の毛、爪を再生する働きがあえります。
皮膚細胞の再生を活性化させることで、肌のターンオーバーを正常化します。そのため、ニキビや肌荒れ、の治療に効果が期待できます。
皮脂分泌を抑制
補酵素型ビタミンB2は脂質の代謝を正常化する事で、皮脂の過剰な分泌を正常化する作用があります。脂質の過剰な分泌を抑える事で、ニキビになりにくい肌環境を整えます。
その他の効果
酸化された脂質を還元する事で、肌の皮脂の酸化を抑えます。酸化を抑えて皮膚の老化を抑制します。
フラビタンの飲みかた
用法用量
通常成人では、1日5~45mgを1~3回に分けて服用します。
ビタミンB群は水溶性ビタミン(水に溶けやすいビタミン)であるため、体内に長時間止まることができません。
そのため、できるだけ服用タイミングを分散させて(朝昼夕食後など)、1日の中で満遍なく服用するのが理想的です。
皮膚の状態や年齢などによって用法用量は変わる場合があります。必ず医師や薬剤師の指示に従って服用して下さい。
噛まずに服用
フラビタンは腸で錠剤が溶けるようにコーティングされています。
噛んで服用するとコーティングが潰れてしまい、腸に届く前に錠剤が溶けてしまうため、効果が弱まってしまいます。
フラビタンは噛まずに服用しましょう。
飲み忘れたときは
もし飲み忘れに気がついたときは、気がついた時点で1回分を服用して下さい。
ビタミンB2は水溶性のビタミンあるため過剰に摂取しても尿として体から排泄されます。
そのため、服用タイミングが少し近くても大丈夫です。
次の服用時間がかなり近い場は服用せずに1回分をスキップすることもできます。
飲むタイミングに迷った時はかかりつけの医師や薬剤師に相談しましょう。
飲み合わせ
ピドキサールは飲み合わせに注意するお薬は特にはありません。
しかし、ビタミンB2を含むサプリメントなどを一緒に摂取すると、過剰摂取になる可能性もあります。
フラビタンと一緒にサプリメントを併用する場合は、薬剤師に相談されることをおすすめします。
お薬を処方&調剤してもらう時には、必ず薬剤師または医師にお薬手帳を提示しましょう。
飲み合わせを確認してもらうことができます。
お薬手帳のお得な活用法やメリットについて解説しています。合わせてご覧ください。
【薬剤師が解説】お薬手帳があればお薬代金がお得に?メリットを解説!服用できない方
ビタミンB2は体に必要なビタミン類であり、比較的安全とされています。
妊婦さんや授乳婦さんも服用することができます。
副作用
副作用はないと考えられています。
水溶性ビタミンであるため、ある程度過剰に摂取しても体に蓄積することもありません。
まとめ
- フラビタンの有効成分は補酵素型ビタミンB2です
- はじめから補酵素型であるため、素早く効果を発揮します
- 皮膚や粘膜の細胞の再生に関わります
- 肌のターンオーバーを正常化します
- 過剰な皮脂分泌を抑制して、ニキビのできにくい肌環境をつくります
- 皮膚、粘膜、爪、髪などのさまざまな症状に使用されます
- 肌だけではなく体全体に様々ないい効果があります
肌や体の健康のためにも、ビタミン類はバランスよく食事から摂取することが望ましいです。
食事からではどうしても不足してしまう場合は、足りない分を医薬品やサプリメントで補ってあげることも大切です。
他のビタミンのお薬についても解説しています。合わせてご覧ください。
【薬剤師が解説】シナールの効果・飲み方・副作用【ビタミンC・美白効果】 【薬剤師が解説】ピドキサールの効果・飲み方・副作用【ビタミンB6】最後までお読みいただき、ありがとうございます。
このブログが「役に立った」「いいね!」と感じていただけましたら
あなたの1フォロー、1いいね!が私のブログ更新の励みになります。
せいまる